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相続発生後

相続を専門家に頼む費用の相場|税理士・弁護士・司法書士・行政書士の料金比較

公開日 2026年8月23日 ・ 更新日 2026年8月23日 ・ 10分で読めます

相続の専門家費用は、「誰に・何を頼むか」で数万円から数百万円まで変わります。しかも士業ごとに料金の決まり方(定額制か、遺産額に対する%か)が違うため、単純な金額比較ができません。

この記事では、4士業の費用相場を「頼む仕事」単位で一覧化し、見積もりで確認すべきポイントと安く抑えるコツを解説します。「そもそも誰に頼むべきか」の使い分けは相続の相談はどこにすべき?をご覧ください。ここでは金額の話に絞ります

結論:費用相場の早見表

まず全体像です。金額はいずれも一般的な目安で、事務所・地域・財産の内容によって変わります。

士業主に頼む仕事費用の目安
司法書士相続登記(不動産の名義変更)5〜15万円程度/件
+登録免許税(実費)
相続手続きまるごと代行(遺産承継業務)遺産総額の0.3〜1%程度
最低20〜30万円〜
相続放棄の申述サポート3〜5万円程度/人
税理士相続税申告遺産総額の0.5〜1%程度
準確定申告数万〜15万円程度
弁護士遺産分割の交渉・調停(争いあり)着手金20〜50万円程度+
報酬金(得られた額の4〜16%目安)
相続放棄(債権者対応含む)5〜10万円程度/人
行政書士遺産分割協議書・戸籍収集などの書類作成数万〜15万円程度
※登記・税申告・交渉は不可
最初に知っておくべきこと

「争いがなく、相続税もかからず、不動産もない」相続なら、専門家に頼まなくても自分で完結できるケースは珍しくありません。当サイトの無料ツールで遺産分割協議書財産目録の下書きを作れば、依頼範囲を最小限に絞れます。

費用の構造|「実費」と「報酬」を分けて考える

専門家費用でつまずかないコツは、見積もりを「実費」と「報酬」に分解して読むことです。

支払総額 = 実費 + 専門家の報酬 実費(誰に頼んでも同じ) ・登録免許税(固定資産税評価額の0.4%) ・戸籍謄本などの取得費 ・収入印紙・郵送費 ・(相続税そのもの) → 節約できない部分 報酬(依頼範囲で変わる) ・基本報酬(定額 or 遺産額の%) ・加算報酬(相続人の人数、  不動産の筆数、財産の種類…) ・オプション(財産調査など) → 依頼範囲を絞れば減らせる部分 ※ 広告の「◯万円〜」は基本報酬のみの表示が多い。総額は必ず内訳で確認を
図1:支払総額の構造。安くできるのは右側(報酬)だけです。
「◯万円〜」広告の注意点

相続登記「一式◯万円」などの広告価格は、戸籍収集・遺産分割協議書の作成・複数不動産の加算が別料金になっていることがよくあります。見積もりでは「この金額に含まれない作業は何か」を必ず確認してください。

司法書士の費用|相続登記・手続きまるごと代行

相続登記(不動産の名義変更)

報酬の目安は1件あたり5〜15万円程度。不動産の数・管轄法務局の数・遺産分割協議書の作成を含むかで変動します。これに実費として登録免許税(固定資産税評価額の0.4%)がかかります。評価額2,000万円の自宅なら登録免許税だけで8万円です。自分で申請して報酬分を丸ごと節約する方法は「相続登記を自分でやる方法」で解説しています。

相続手続きまるごと代行(遺産承継業務)

戸籍収集から銀行の解約・不動産登記までを一括で任せる場合、報酬は遺産総額に対する0.3〜1%程度(最低20〜30万円〜)の料金体系が一般的です。遺産3,000万円なら30万円前後が一つの目安になります。

税理士の費用|相続税申告は「遺産総額の0.5〜1%」

相続税申告の報酬相場は遺産総額の0.5〜1%程度です。遺産5,000万円なら25〜50万円、1億円なら50〜100万円がおおよその目安です。次のような場合は加算されるのが一般的です。

加算されやすい要素理由
土地が多い・形が複雑評価作業(路線価・補正)の工数が大きい
非上場株式(自社株)がある専門的な株価評価が必要(自社株の相続と評価
相続人が多い1人あたり10%前後の加算を設ける事務所が多い
申告期限まで3か月未満特急対応の割増(10〜50%)

なお、そもそも相続税がかかるかどうかは「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除で決まります。まだ確認していない方は「相続税の基礎控除とは?」で5分判定を先に行ってください。基礎控除以下なら税理士費用はそもそも不要です。

弁護士の費用|争いがある場合の着手金と報酬金

弁護士に頼むのは、原則として相続人どうしに争いがある(またはその見込みが高い)場合です。費用は2段階で発生します。

① 着手金──依頼時に支払うお金で、遺産分割の交渉・調停なら20〜50万円程度が目安。結果にかかわらず返金されません。

② 報酬金──解決時に支払うお金で、獲得した経済的利益の4〜16%程度(旧日弁連報酬基準を参考にする事務所が多く、利益額が大きいほど率は下がる)が目安です。

計算例(目安)

遺産分割調停で3,000万円分の財産を取得した場合:着手金30万円+報酬金(3,000万円×6%+138万円=318万円)前後になる料金体系の例があります。争いになると桁が一つ変わる──これが「揉める前の遺言書」が最大の節約になる理由です(兄弟で相続が揉める6大原因)。

行政書士の費用|書類作成に特化した最安の選択肢

行政書士に頼めるのは、遺産分割協議書の作成、戸籍の収集、金融機関の手続き書類の作成など「書類」まわりで、報酬は数万〜15万円程度と4士業の中では低めです。ただし不動産登記の申請代理・相続税申告・紛争の交渉はできません。不動産や税申告が絡む相続では、結局ほかの士業への依頼が追加で必要になる点に注意してください。

費用を安く抑える3つのコツ

コツ①:依頼範囲を「できない部分」だけに絞る

費用の大半は報酬であり、報酬は依頼範囲で決まります。戸籍収集や協議書の下書きなど自分でできる作業を先に済ませ、登記申請や税申告など資格が必要な部分だけを依頼すれば、総額は大きく下がります。協議書・財産目録の下書きは当サイトの無料ツールで作成できます。

コツ②:「遺産総額」の定義を確認して相見積もりを取る

%報酬の場合、母数となる「遺産総額」に債務や保険金を含むかで金額が変わります。同じ条件を伝えて2〜3か所から見積もりを取り、総額と内訳で比較してください。

コツ③:無料相談を入口に使う

各士業会・自治体・法テラスの無料相談を使えば、「そもそも依頼が必要か」「どの範囲を頼むべきか」を費用ゼロで確認できます。窓口の一覧は相続の相談はどこにすべき?にまとめています。

よくある質問

専門家費用は誰が払うのですか?

法律上の決まりはなく、依頼した相続人が支払うのが原則です。実務では、相続人全員の合意により遺産の中から精算する扱いにすることもよくあります。後の争いを避けるため、負担方法は遺産分割協議書に明記しておくと安心です。

専門家費用は相続税の計算で控除できますか?

税理士報酬・登記費用などは債務控除の対象になりません(葬式費用は一定範囲で控除可)。費用を見込む際は「控除できない支出」として計算してください。

司法書士と行政書士、どちらが安いですか?

書類作成だけなら行政書士が安い傾向ですが、不動産があるなら登記まで一括で頼める司法書士のほうが総額で安くなることが多いです。「何が遺産に含まれるか」で選んでください。

依頼範囲を絞る第一歩は、書類の下書きから

遺産分割協議書・財産目録の下書きは、ブラウザで無料作成できます。自分でできる部分を済ませてから見積もりを取れば、報酬は確実に下がります。

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この記事の監修

ゾウゾクグループ

長年にわたり相続分野で積み重ねてきた経験を活かし、zouzoku(ゾウゾク)を運営しています。相続・家族信託・終活に関する書類作成ツールと解説記事を提供しています。

ご利用にあたって:本記事の金額はすべて一般的な目安であり、実際の費用は事務所・地域・財産の内容により異なります。正確な金額は各専門家の見積もりでご確認ください。本記事は個別の事情に応じた法的・税務的助言を行うものではありません。(本文中の情報は2026年8月時点にもとづきます)