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相続発生後

死亡後のNHK・ネット回線・固定電話の解約

公開日 2026年9月11日 ・ 更新日 2026年9月11日 ・ 8分で読めます

電気や水道の手続きを終えて一息——でも、まだ止まっていない契約があります。NHKの受信契約、ネット回線、固定電話。どれも死亡では自動解約されず、口座が生きていれば引き落としが続きます。

この3つには、公共料金にはない固有の注意点があります。NHKは「受信機がなくなるか」で扱いが分かれ、ネット回線は違約金とレンタル機器、固定電話は加入権の相続という論点です。電気・ガス・水道は「死亡後の電気・ガス・水道」で解説済みなので、この記事は通信・放送まわりに絞ります。

この記事の要点

①NHK・ネット回線・固定電話は死亡で自動解約されない。放置すれば料金・受信料の請求が続く ②NHKは、故人が単身で受信機(テレビ)を撤去するなら解約、同居家族が引き続き視聴するなら名義変更。二重契約になっていないかの確認も ③ネット回線は解約か承継か。死亡による解約では違約金を免除する会社もあるため必ず確認し、モデムなどレンタル機器は返却しないと機器代を請求される ④固定電話の加入権(施設設置負担金を払った回線)は相続財産。承継の届出か、使わないなら解約・利用休止を選ぶ

共通の原則——自動では止まらない・引き落としは続く

役所に死亡届を出しても、民間の契約には何も伝わりません。NHKも回線も電話も、遺族が個別に連絡して初めて止まります。口座凍結までは引き落としが続き、凍結後は未納として請求が来る——この構図は公共料金と同じです。

段取りも同じで、①契約を洗い出す(請求書・通帳の引き落とし・メール) ②残すものは支払方法と名義を変更 ③やめるものは解約。この記事では、3つの契約それぞれの「固有の落とし穴」を押さえていきます。契約全体の棚卸しは「死亡後の手続きチェックリスト」をどうぞ。

NHK受信契約——解約できる場合と名義変更

NHKの受信契約は「受信機(テレビなど)を設置している世帯」との契約です。だから分かれ目はこうなります。

  • 故人が単身で、テレビを撤去・処分する——受信機がなくなるため解約できます。電話や手続き窓口に「契約者死亡・受信機撤去」の旨を連絡し、案内に沿って手続きします
  • 同居家族が引き続き視聴する——契約は世帯として続くため、名義変更をします。あわせて支払方法(故人の口座からの引き落とし)の変更も忘れずに
  • 二重契約の確認——故人と同居することになった、施設に入っていた等の事情で、世帯に受信契約が重複しているケースがあります。該当すれば契約を一本化できます

未払いの受信料があれば相続債務、逆に前払いしていた分があれば返金の対象になり得ます。連絡の際に精算まで確認してください。

ネット回線——違約金の確認とレンタル機器の返却

  1. 契約先を特定する——回線事業者と、別契約のプロバイダーがある場合はその両方。請求書・引き落とし名から特定します
  2. 解約か承継かを決める——同居家族が使い続けるなら名義変更(承継)。誰も使わないなら解約です
  3. 違約金の扱いを必ず聞く——契約期間の縛りの途中でも、死亡による解約では違約金や工事費の残債を免除・減額する会社があります。「契約者が亡くなったのですが、違約金はかかりますか」と明示的に確認してください。言わなければ通常解約として請求されることもあります
  4. レンタル機器を返す——モデム・ルーターなどのレンタル機器は返却が必須。忘れると機器代金(数千円〜数万円)を請求されます。返送キットの案内に従い、遺品整理で処分してしまわないよう先に確保を

携帯電話の解約とスマホ本体の扱いは「故人のスマホがロックで開けない」で、動画配信などのサブスクは「デジタル遺品の整理ガイド」で解説しています。

固定電話——加入権は相続財産

昔ながらの固定電話には、加入権(施設設置負担金を支払って得た権利)が付いていることがあります。これは財産としての性格を持ち、相続の対象——つまり承継の手続きができます。選択肢は3つです。

  • 承継する——相続人が電話会社に承継の届出(戸籍等の書類)をして、番号ごと引き継ぐ
  • 解約する——誰も使わないなら解約。加入権の市場価値は現在ではごくわずかで、売却は現実的でないことがほとんどです
  • 利用休止にする——迷う場合は休止で番号と権利を保留できます。ただし休止には期限があり、更新の手続きをしないと権利が消滅する点に注意してください

実家の売却が視野なら、電話は退去まで残して最後に締めるのが実務的です。こうした通信・放送の細かな締め作業まで含めて、死後の実務を誰に頼むか決めておくのが死後事務委任という備えです。

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よくある質問(FAQ)

NHKに死亡の連絡をすると、過去の未払い分を請求されますか?

未払いの受信料があれば、それは故人の債務として精算の対象になります。相続人は相続債務として支払う立場になるのが原則です(相続放棄をすれば引き継ぎません)。逆に、年払いなどで前払いしていた期間が残っていれば、解約時に返金される場合があります。請求を恐れて連絡を先延ばしにすると、その間も契約が続いて受信料が積み上がるだけなので、早めに連絡して精算まで確認するのが結局は最も安く済みます。

ネット回線の解約で「違約金3万円」と言われました。払うしかないですか?

その場で承諾する前に、2点確認してください。まず「契約者本人の死亡による解約」であることを明確に伝えたか——死亡解約では違約金や工事費残債を免除・減額する事業者があり、通常の解約として処理されると請求されることがあります。次に、案内された金額の内訳(違約金か、工事費の分割残か、機器代か)。免除の可否は各社の規約によりますが、「死亡による解約の場合の扱いを確認してほしい」と伝え直すだけで結果が変わることは珍しくありません。

モデムやルーターを、遺品整理で処分してしまったかもしれません。

まず解約の連絡時に、レンタル対象の機器と型番を確認してください。見つからない場合は機器相当額の請求(数千円〜数万円)になるのが一般的ですが、まれに買い取り扱いの機器だったり、古い機種で請求が発生しなかったりすることもあります。今後のためのポイントは順番です——遺品整理や不用品回収を入れる前に、通信機器(モデム・ルーター・テレビのチューナー類)を「返却が必要かもしれない物」として脇に確保しておくと、この失敗を防げます。

固定電話はしばらく残したいです。名義はどうすれば?

電話会社に「承継」の手続きをしてください。契約者が亡くなった場合、相続人が戸籍などの書類を提出して契約と番号を引き継ぐ制度が用意されています。実家の売却前は、不動産会社や役所からの連絡受けとして固定電話が役立つ場面もあるため、「退去まで残して最後に解約」は合理的な選択です。使わないが番号を保留したい場合は利用休止も選べますが、休止期間には期限があり更新を忘れると権利が消えるため、手帳に期限を控えておいてください。

まとめ

NHK・ネット回線・固定電話は、連絡しない限り止まらない契約です。NHKは受信機の有無で解約か名義変更か、ネット回線は「死亡による解約」と明示して違約金の免除を確認し、レンタル機器は処分前に確保して返却、固定電話の加入権は承継・解約・休止から選ぶ——それぞれの固有の落とし穴さえ知っていれば、どれも電話で片づく手続きです。放置だけが一番高くつく。契約の一覧と締め方の希望は、死後事務委任の形で遺しておけます。

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この記事の監修

ゾウゾクグループ

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ご利用にあたって:本記事は一般的な情報提供であり、法律・税務の個別助言を行うものではありません。各社・各団体の手続きや取り扱い、費用は変更されることがあります。実行にあたっては各窓口や専門家にご確認ください。(本文中の情報は2026年8月時点にもとづきます)